『本気になることの大切さ』
大きな歓声とにぎやかな音楽、そして子どもたちの軽快な足音が、旭川実業高校の広い体育館に響き渡ったたいせつ幼稚園第49回運動会。たくさんの人々のたくさんの温かい声援を受けながら、子どもたちが力いっぱい競技に臨み大きく成長した姿をご家族の皆様に見ていただくことができ、心から嬉しく思っています。目の前を走ってゆく子どもたち一人一人に声援を送ってくださる方や笑顔で拍手をしながら優しいまなざしで見守って下さる方の子どもたちへの熱い想いが見ている私にも伝わってきて胸が熱くなりました。運動会を開催するにあたり、朝早くからの会場設営を皮切りに競技中の補助や終了後の片付けなど、多くの保護者の方々にサポートしていただきました。係を担当してくださった皆様、最後まで温かい声援を送ってくださった皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
長いコロナ禍の期間を乗り越え、今年は5年ぶりに旭川実業高校さんの体育館で行うことができました。環境に慣れるためもあって、練習の段階から多くの時間を体育館で過ごさせていただきました。練習の様子を目にした高校の生徒さんたちが拍手をしてくれたり、「かわいい~走ってる!」「がんばれ~」などと声を掛けてくれたりしながら、練習に取り組んできました。子どもたちが一生懸命に頑張る姿は誰もが応援したくなるそんな力がありますね。ご協力いただいた旭川実業高等学校の皆様にも心より感謝いたしております。
運動会前のある日年長さんに、もし負けてしまってネガティブな感情を抱いたとしても、負けた経験を糧とし、そこから立ち上がり、自分の持っている力をさらに伸ばしていって欲しいという願いを込めて、子ども向けのレジリエンスの絵本『きみのこころをつよくするえほん』を読んで聞かせました。今回の運動会は、赤ピクミンチームと青ピクミンチームに分かれた縦割りチームでの戦いで、本当に力が拮抗していてどちらが勝つのか本番までわからないといった感じでした。総練習のリレーでは赤チームが勝ちました。けれども、本番では青チームが勝利をおさめ、負けたチームのアンカーが涙してしまうといった光景がありました。勝ちたかった、負けて悔しくて涙が出てしまう、これは本気で取り組んでいるからこその姿だなぁと思いながら見守っていました。お家でお父さんと一緒に走る練習をしていると言っている子も多くいたので、一人一人が勝つためにどうしたらいいのか考えて臨んだ運動会だったのでしょう。努力して結果がでると当然自信につながります。一方、努力したのに負けてしまった子どもたちにもそこから何かをつかみ取って欲しいと考えています。本気で取り組んだことは、その結果が良くても悪くてもとても貴重な経験となり、子どもたちの成長を支える力になってくれるはずです。運動会の練習と本番を通じて、勝つ喜びも、負ける悔しさも味わった子どもたちが、今後また更に大きくたくましく成長し、たいせつっ子として未来へ向かって力強く歩んでいってくれる、そんな期待が高まる、素晴らしい運動会となったのではないかと感じています。
さて、7月に入るとすでに始まっている水遊びや泥んこ遊び、千代の山プールでの活動、夕涼み会など楽しい活動が盛んになってきます。エアコンの設置も無事に終わり、今まで以上に暑さ対策を万全にしながら、おひさまの下で、多くの夏の遊びを子どもたちと一緒に楽しみながら過ごしていきたいと思ってます。
園長 谷藤実和
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